「毎日同じ職場で人間関係に疲れた…」
「スキルアップもしたいし、年収も上げたい!」
薬剤師として働く中でこのような考えを持つ方がいるかもしれません。
そんな方に「ラウンダー薬剤師」という働き方をご紹介します。
ラウンダー薬剤師は、高収入とスキルアップが狙える一方で、「きつい」「大変」な側面もある働き方です。
この記事では、ラウンダー薬剤師の仕事内容から、メリット・デメリット、そして向いている人の特徴まで、徹底的に解説します。
ラウンダー薬剤師とは?

仕事内容は?
普通の薬剤師と何が違うの?
ラウンダー薬剤師とは、特定の店舗に常駐せず、複数の店舗をヘルプ(応援)で巡回する薬剤師のことです。
「A薬局で病欠がでたから、今日はA薬局へ」
「B薬局が繁忙期だから、今週はB薬局へ」
といった形で、人手が足りない店舗の応援に行きます。
主な仕事内容は、調剤、監査、投薬など、通常の薬剤師業務と変わりません。
働く場所が毎日・毎週変わるため、様々な診療科の処方に触れたり、様々な調剤機器・監査機器を扱ったりと、非常に幅広い経験を積めるのが大きな特徴です。
まさに、どんな現場でも即座に対応できるスーパー薬剤師のような存在ですね!
雇用形態は正社員がほとんど
「ヘルプ要員ってことは、派遣や契約社員ってこと?」と思うかもしれませんが、多くの企業は正社員として雇用しています。
これは、企業がラウンダー薬剤師を一時的な助っ人ではなく、会社全体の運営を支える重要な存在として考えている証拠です。
ラウンダー薬剤師を店舗間の橋渡し役として期待し、様々な店舗経験で培ったノウハウをヘルプ先の店舗に還元して欲しいと考えてる企業もあります。
もちろん、中には契約社員の募集もありますが、基本的には安定した正社員として働けると考えてよいでしょう。
ラウンダー薬剤師の
4つのメリット

年収が高い!手厚い手当が魅力
ラウンダー薬剤師の最大のメリットは、何と言っても給料の高さです。
一般的な薬剤師の年収が450万~600万円程度なのに対し、ラウンダー薬剤師の年収相場は約450万~700万円。
スキルや経験によっては、年収800万円以上を提示されるケースも珍しくありません。
ボリュームゾーンは650~700万円ですね!
高収入の理由は、通常の給料に加えて「ヘルプ手当」「ラウンダー手当」といった手当が上乗せされるため。
複数の店舗を移動する負担や、どこでも即戦力として働く高いスキルが、しっかりと給料に反映される仕組みです。
日本全国や県単位など様々なエリアのラウンダー職があり、エリアが広いほど給料も高い傾向にあります。
スキルアップのスピードが早い!
市場価値が爆上がり!
色々な店舗を回ることで、特定の薬局にいては出会えないような多種多様な処方に触れる機会が豊富にあります。
例えば
- 内科、小児科、皮膚科、精神科など… 幅広い診療科の知識が身につく
- 様々な種類の調剤機器に触れられる
- 店舗ごとに異なる運営方法やノウハウ、考え方を学べる
これらの経験は、薬剤師としての対応力を飛躍的に向上させます。
結果として、どんな薬局でも即戦力として活躍できる「市場価値の高い薬剤師」になることができるのです。
人間関係のストレスから解放!
「職場の人間関係が一番のストレス」と感じる薬剤師は多いですよね。
ラウンダーは、月や週、日によって働く場所や人が変わるため、特定の人との人間関係に深く悩むことがほとんどありません。
調剤室という閉鎖的な空間でのストレスが少ないのは、精神的に大きなメリットと言えます。
もちろん、初対面の人と円滑に仕事を進めるコミュニケーション能力は必要ですが、「あの人とずっと一緒で気まずい…」といった悩みからは解放されます。
現場のプロフェッショナルになれる
「店長や管理薬剤師などの管理職になって責任を負いたくない」
「現場で患者さんと接してたい」
そんな考えを持つ方にも、ラウンダーはおすすめです。
特定の店舗に所属しないため、管理薬剤師や薬局長といった管理業務の負担を避け、薬剤師としての業務に集中しやすい働き方です。
もちろん、ラウンダー経験を活かして管理薬剤師やエリアマネージャーなどへキャリアアップする道もあります。
ラウンダーを辞めた後も働き方の選択肢が広いのは魅力ですね!
ラウンダー薬剤師の
4つのデメリット

体力的にきつい!
通勤・移動の負担が大きい
複数の店舗を回るため、日々の通勤や店舗間の移動時間が長くなりがちです。
時には片道2時間以上かかる店舗へ応援に行くことも。
「今日はこっち、明日はあっち」と移動するだけで疲れてしまい、プライベートな時間が削られることもある程度覚悟しなければなりません。
地方の場合、車の運転が必須になるケースも多いです。
プライベートの予定が立てにくい
「ヘルプ」という役割上、勤務時間や曜日が不規則になりがちです。
「急にAさんが休んだから、明日お願いできない?」
「来週のシフト、まだ確定できない…」
といったことは日常茶飯事。
当日の朝に勤務地が変わる可能性もあるため、柔軟な対応力が必要となります。
店舗によって就業時間が違うため、仕事後の予定が立てづらいです…
家族や友人と予定を合わせたい人にとっては、かなりのストレスになるかもしれません。
仕事を持ち越せず、残業になりがち
明日は別の店舗にいるかもしれないため、
「残りの薬歴は明日やろう」ができません。
その日の業務は、薬歴記入なども含めて基本的にその日のうちに終わらせる必要があります。
そのため、業務が終わらなければ残業が増えてしまう傾向にあります。常に時間に追われるプレッシャーを感じることもあるでしょう。
薬歴をクラウド化してどこでも書けるようにしている企業もあるので、そういった企業では長時間残業は避けられるかもしれません。
常に「即戦力」!
高いスキルと適応力が求められる
ラウンダーは、どの店舗に行っても「できて当たり前」の即戦力として見られます。
- 幅広い薬の知識
- 初めて見る処方にも対応できる応用力
- 店舗ごとの細かいルールやシステムへの順応性
これらが常に求められるため、経験の浅い薬剤師や、新しいことを覚えるのが苦手な人には難しいポジションです。
実際、「実務3年以上」を応募条件とする企業もあります。
ラウンダー薬剤師に
向いている・向いてない人

メリット・デメリットを踏まえて、あなたがラウンダー薬剤師に向いているか整理してみましょう!
| どんな人が向いてる? | どんな人が向いていない? | |
| キャリア志向 | とにかくスキルアップして市場価値を高めたい! | 一つの場所でじっくり知識を深めたい |
| 収入 | スキルに見合った高い給料が欲しい! | 安定した給料でプライベート重視 |
| 性格 | 環境の変化を楽しめる、フットワークが軽い | 慣れた環境で落ち着いて働きたい |
| 人間関係 | 狭い人間関係は苦手、色々な人と関わりたい | 特定の人と深い信頼関係を築きたい |
| ライフスタイル | プライベートより仕事を優先して稼ぎたい時期 | 家庭や趣味の時間を大切にしたい |
| スキル | 新しい知識を学ぶのが好き、応用力に自信がある | ルーティンワークが好き、変化が苦手 |
高収入とスキルアップのためなら、多少の不規則さや体力的な負担は乗り越えられる!という方には良い働き方かもしれません。
ラウンダー薬剤師の求人が
豊富な転職エージェント
ラウンダー薬剤師の求人は、専門性が高いため一般の求人サイトでは見つけにくいのが現実です。
そのため、薬剤師専門の転職エージェントを活用するのが鉄則です。
オススメの転職エージェント
複数のエージェントに登録し、担当者との相性や求人の質を比較するのが、おすすめの方法です。
登録から相談、内定まで完全無料で利用できます。
なんで無料で使えるの?
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【まとめ】
ラウンダー薬剤師は
挑戦する価値がある!
ラウンダー薬剤師は、高いスキルと柔軟性が求められる、決して楽な仕事ではありません。
しかし高い給与とどこででも通用する適応力が得られます!
もし今の働き方に少しでも疑問を感じているなら、新しいキャリアの選択肢として、ラウンダー薬剤師を検討してみてはいかがでしょうか。
転職エージェントで情報収集をしてあなたの市場価値や、どんな求人があるのかを知るだけでも、大きな一歩になりますよ!