「職場の人間関係がギスギスしててしんどい」
「上司が口うるさくて正直関わりたくない」
「ミスが許されない雰囲気なので仕事がしづらい」
薬剤師として働いていると1度はこの様なことを考えた経験があるのではないでしょうか。
今回はなぜ職場の人間関係が悪くなるのか、その理由と対処方法について解説します。
【なぜ人間関係が悪い?】
しんどさの背景やいじめが
起きてしまう原因

職場の人間関係がこじれる原因を突き詰めると、結局は「相手が気に食わない」という点に行き着くことが多いように思います。
例えば
- 自分は真面目に働いているのに、あの人は同僚と雑談してばかり。結果的に自分の負担が大きくなっている。
- あの人は仕事を覚えるのが遅く、ミスばかり。何度指摘しても改善しようとしない…
- 上司が他人のミスには厳しいのに、自分のミスは謝りもしない。
- あの人は自分の失敗は棚に上げて、人の粗探しばかりしてくる。
- 上司が無茶な要求ばかりしてくる。
- 先輩が細かいことにいちいち口を出してくる。
- 後輩に仕事教えてあげてもお礼が全くない。人の時間を使っている意識がない。教えてもらって当たり前だと思っている。
こうした不満を感じた経験は、多くの人にあるのではないでしょうか。
では、なぜこのようなことが起きるのでしょうか。
大きく分けて原因は3つあります。
1. 立場の違い
職場には様々な立場の人がいます。
調剤薬局を例にすると、エリアマネージャー、店長・管理薬剤師、一般薬剤師、パート・派遣薬剤師、医療事務などです。
立場が違えば、求めるものや求められることも異なります。
つまり、店長・管理薬剤師は「権限がある代わりに店舗経営に責任を持ち、数字で評価される立場」
一方で一般薬剤師、パート・派遣薬剤師は「数字で厳しく追及されることはないが、ルールややり方に従う立場」という違いがあります。
その結果…
店長・管理薬剤師は「売上を伸ばさねば」「効率化で残業を減らさねば」と部下を厳しく管理する。
一方で部下は「昇給は大きく望めないし、残業すれば収入は増える」「あの上司の言うことには従いたくないな」と効率化に消極的。
このズレが「口うるさい上司」「やる気のない部下」という構図を生み、人間関係を悪化させます。
2. 仕事への捉え方の違い
上司・部下の立場に関係なく、仕事そのものへの価値観の違いも対立を生みます。
- Aさん:「仕事は社会貢献であり、自己成長の場」
- Bさん:「仕事は生活費を稼ぐための手段」
Aさんは「成長したい、挑戦したい」と積極的に働きます。
一方、Bさんは「最低限やればいい」「だらだら働いて残業代を稼ごう」と考えます。
結果として、AさんはBさんを「不真面目で一緒に仕事したくない」と感じ、厳しく接する。
BさんはAさんを「うっとうしい」と感じ、さらにやる気を失う。
こうして溝が深まり、修復が難しくなってしまいます。
3. 嫉妬・妬み
嫉妬や妬みも人間関係を悪化させる大きな要因です。
- 自分より先に出世した(年下の上司など)
- 自分より仕事ができる
- 容姿がよくて人気があり、劣等感(コンプレックス)を刺激される
狭い職場環境では、こうした「比較対象」が常に目に入ります。
その結果、相手の粗探しをしたり、不愛想な態度を取ってしまい、関係が悪化していきます。
具体的な対処法

では、どうすれば人間関係を改善できるのでしょうか。ポイントは次の4つです。
1.接し方を変える
「他人は変えられない、自分が変わるしかない」と考え、相手に合わせて接し方を工夫します。
ただし、言いなりになると要求がエスカレートするため、譲歩の程度は見極めることが大切です。
2.感謝を言葉にする
小さなことでも感謝を伝えることで、相手へのリスペクトの姿勢を示せます。
例えば
- 教えてもらったら「ありがとうございました。勉強になりました」
- 手伝ってもらったら「助かりました。おかげで早く終わりました」
- ミスを指摘されたら「気づいていただきありがとうございます。すぐに改善します」
こうした対応をすれは相手からの印象は自然と良くなるでしょう。
3.仕事で結果を出す
積極的に職場に貢献する人は、自然と大切にされます。
さらに自分の経験から得たノウハウや情報を共有すれば、感謝される存在となり、嫉妬を受けにくくなります。
4.移動・転職を検討する
どうしても改善が難しい場合は、環境を変えるのも一つの方法です。
チェーンの薬局やドラッグストア、病院なら店舗・部署異動を希望できますし、難しい場合は転職を考えるのも良いでしょう。
今の薬剤師の転職市場は売り手市場のため、自分に合った職場を探すチャンスは多くあります。
まとめ
今回は職場の人間関係が悪化する原因とその対処法を紹介しました。
薬剤師の職場は人の流動性が低いため、人間関係がこじれやすい環境です。
我慢も時には必要ですが、自分にできることをしたうえで改善が難しい場合は、異動や転職も十分に選択肢となります。
自分に合った環境で、自分らしく働ける場を見つけていきましょう!
この記事が皆様の働きやすさの一助になれたら幸いです。
