
「派遣薬剤師って、ぶっちゃけどうなの?」
最近、薬剤師さんの間で派遣という働き方が注目されています。

「高時給って聞くけど、本当に稼げるの?」
「働き方は自由になりそうだけど、デメリットはないの?」
こんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、派遣薬剤師として働くことのメリットとデメリット、給与面を、わかりやすく解説します。
この記事を読めば、派遣薬剤師があなたの働き方に合っているか、きっと答えが見つかりますよ。
派遣薬剤師とは?正社員との違いをチェック!
まず、派遣薬剤師がどんな働き方なのか、正社員の薬剤師と何が違うのかを簡単に見ていきましょう。
雇用主は「派遣会社」!働き方の基本を理解しよう
派遣薬剤師は、働きたい薬局や病院など医療機関、つまり「派遣先」と直接契約するわけではありません。
あなたは派遣会社に登録し、その派遣会社と雇用契約を結びます。給料の支払い、保険の手続き、有給休暇の管理などは、すべて派遣会社がおこなってくれるのが大きな特徴です。
ファルマスタッフ
ファル・メイト
お仕事ラボアプロ・ドットコム等が有名な派遣会社です
一方、日々の仕事の指示は、実際に働く派遣先の薬局から受けます。つまり、雇用主は派遣会社、働く場所は派遣先という関係になります。
この仕組みがあることで、派遣薬剤師ならではのメリットやデメリットが生まれるのです。
【一覧表】派遣薬剤師と正社員薬剤師の大きな違い
派遣薬剤師と正社員薬剤師の主な違いを、表でまとめてみました。
派遣薬剤師 | 正社員薬剤師 | |
雇用契約先 | 派遣会社(ファルマスタッフ、ファル・メイト等) | 勤務先の企業 |
雇用期間 | 期限つき(同じ職場で最長3年) | 期限なし(定年まで) |
給料 | 高時給が基本。賞与や退職金は原則なし | 月給制が基本。賞与・退職金あり |
福利厚生 | 派遣会社の制度が適用 | 勤務先の企業独自の制度が適用 |
キャリア | いろいろな職場を経験できる | 経験を積んで管理職を目指せる |
残業 | 契約の範囲外はなし。残業代は1分単位で支給 | 状況に応じて残業が発生しやすい |
派遣薬剤師は、高い時給と柔軟な働き方が魅力ですが、安定性やキャリアアップの面では正社員とは大きく違います。
次に、この違いが具体的にどんなメリット・デメリットにつながるのか、さらに詳しく解説していきます。
【メリット】派遣薬剤師として働く5つの魅力
派遣薬剤師の働き方には、他の働き方にはない、たくさんの魅力があります。
1. 驚きの高時給!年収アップも夢じゃない
派遣薬剤師の最大のメリットは、何といっても時給の高さです。
パート薬剤師と比べても時給が高く、正社員と同じくらい、またはそれ以上の年収を稼ぐことも可能です。
- 都市部:時給2,200円〜3,300円が相場
- 地方(人手不足の地域):時給4,000円を超える求人も!
たとえば、時給2,800円で週5日働くと、残業がなくても年収約537万円が見込めます。これは、厚生労働省が発表している薬剤師の平均年収を上回る金額です。
もし地方の高時給案件を選べば、年収700、800万円以上も十分に狙えます。高時給でしっかり稼ぎたい人には最高の働き方と言えるでしょう。
2. 自由な働き方でプライベートを充実
派遣薬剤師は、自分の都合に合わせて働く時間や曜日を選べるので、柔軟な働き方ができます。
「子どものお迎えがあるから残業はしたくない」
「介護と両立したいから週4日勤務にしたい」
「趣味の時間をもっと作りたい」
こんな風に、あなたのライフスタイルにあわせて働けるのが大きな魅力です。
契約した時間以外に無理な残業を強いられることもなく、万が一残業が発生しても、1分単位で残業代が支払われるので安心です。
3. 人間関係の悩みから解放されやすい
派遣薬剤師は、同じ職場で働ける期間が最長3年と決まっています。
「人間関係に悩んで転職できない…」
「職場の雰囲気が合わないけど、ずっと我慢するしかない…」

「人間関係に悩んで転職できない…」
「職場の雰囲気が合わないけど、ずっと我慢するしかない…」
そんな悩みも、派遣薬剤師なら解決しやすいです。
もし職場の人間関係が合わないと感じても、契約更新のタイミング(一般的には3ヶ月ごと)で職場を変えることができるからです。人間関係がリセットされるので、ストレスをため込まずに仕事ができます。
4. いろいろな職場でスキルアップできる
派遣薬剤師は、契約ごとに様々な薬局やドラッグストアで働けます。
- いろいろな調剤方法
- 異なる科目の処方箋対応
- 新しい運営ノウハウ
など、幅広い経験を積むことができます。将来、独立して薬局を開業したい人や、幅広い知識を身につけたい人にとって、とても良い経験になります。
5. 派遣会社の手厚いサポートで安心
派遣薬剤師の雇用主は派遣会社なので、仕事の悩みやトラブルは、派遣先の薬局ではなく派遣会社の担当コンサルタントに相談できます。
- 時給アップの交渉
- 勤務時間の変更
- 職場の人間関係の相談
など、自分では言いにくいことも、派遣会社があなたの代わりに交渉してくれます。
困った時にすぐに相談できる心強い味方がいるのは、大きな安心につながります。
【デメリット】派遣薬剤師として働く上での注意点
高時給や自由な働き方など、たくさんのメリットがある派遣薬剤師ですが、注意しておくべきデメリットも存在します。
1. 雇用の安定性が低い
派遣薬剤師は、契約期間が決まっている有期雇用です。
「3ヶ月ごとに契約更新」というのが一般的で、契約期間が終わった時に次の仕事がすぐに見つからないと、一時的に収入が途絶える可能性があります。
また、派遣先の都合で契約が更新されず、仕事を失うリスクもゼロではありません。
安定した収入を一番に考える人にとっては、不安を感じるかもしれません。
2. キャリアアップや昇進は難しい
派遣薬剤師は、ひとつの職場で長く働けないため、管理薬剤師やエリアマネージャーといった管理職になることは、基本的にできません。
将来的に役職について責任ある仕事をしたい、スキルを深めて専門性を高めたいと考えている人には、派遣の働き方は合わない可能性があります。
3. ボーナスや退職金がない
高時給で年収は高くても、正社員に支給されるボーナス(賞与)や退職金は、原則ありません。
そのため、将来のためのお金は自分で計画的に貯めておく必要があります。高時給でたくさん稼げる分、貯金や投資をしっかりおこなう意識が大切です。
4. 職場で冷遇される可能性も
一部の職場では、「派遣だから」という理由で、正社員と違う扱いをされることがあります。
「時給が高いのに、簡単な仕事ばかり…」
「余計なことをしないでほしい」と言われる
など、人間関係の悩みとは違う、「立場」の違いからくるストレスを感じることもあります。
派遣を受け入れる体制が整っていない職場では、こういった状況に直面するリスクもあるので、注意が必要です。
派遣薬剤師として成功するための3つのポイント
派遣薬剤師のメリットを最大限に活かして働くためには、いくつか大切なことがあります。
1. 複数の派遣会社に登録する
派遣会社によって、持っている求人の数や種類、サポート体制が全く違います。
より良い条件の求人を見つけるためには、2〜3社の派遣会社に登録して比較検討するのがおすすめです。
たとえば、「サポートが手厚い会社」と「高時給の求人が多い会社」など、目的別に使い分けるのも良い方法です。
2. 自分のキャリアプランを明確にする
派遣薬剤師として働く前に、「自分は将来どうなりたいか?」を考えてみましょう。
「子育てが落ち着くまで高時給で稼ぎたい」
「将来は独立したいから、いろいろな経験を積みたい」
「ずっと同じ場所で働き、専門性を深めたい」
あなたの目標がはっきりしていれば、派遣という働き方が本当に合っているのかがわかります。
もし「専門性を高めたい」「管理職になりたい」といった目標があるなら、派遣で働く期間を決めて、その後に正社員に戻るという選択肢も視野に入れると良いでしょう。
3. 継続的にスキルアップする
派遣薬剤師は「即戦力」を求められることが多いです。
そのため、常に新しい知識を学び、スキルを磨き続けることが大切です。
派遣会社によっては、無料のe-ラーニングや資格取得の支援制度を用意しているところもあります。そういったサービスを積極的に活用して、自分の市場価値を上げていきましょう。
まとめ:あなたの理想の働き方を考えてみよう
派遣薬剤師は、「高時給」と「柔軟な働き方」という大きな魅力がある働き方です。
一方で、「雇用の安定性」や「キャリアアップ」といった面では正社員とは違う部分もあります。
メリット | デメリット | |
収入 | 高時給、サービス残業なし | ボーナス・退職金なし |
働き方 | 自由な時間・期間で働ける | 雇用の安定性が低い |
キャリア | いろいろな職場を経験できる | 管理職にはなれない |
サポート | 派遣会社が手厚くサポート | 職場の福利厚生は使えない |
派遣薬剤師のメリットとデメリットは、人それぞれ感じ方が違います。
今一番お金を稼ぎたい!
家庭やプライベートを大切にしたい!
特定の職場に縛られない自由な環境で仕事がしたい!
わずらわしい人間関係から解放されたい!
このように、あなたが「何を一番大切にしたいか」によって、派遣薬剤師が最高の働き方になるかどうかが決まります。
この記事を読んで、ご自身の理想の働き方を見つけるヒントになれば嬉しいです。
【最後に】
派遣薬剤師として働くなら、まずは複数の派遣会社に登録してみるのがおすすめです。
無料で利用できるので、まずは自分の希望する条件でどんな求人があるか、気軽に情報収集から始めてみましょう!